「え!運転手さん中国人なの?」
これは、私がほぼ毎日お客さまから聞かれる質問です(笑)
乗務員証に「祁」と名前が書いてあるので、「なんて読むの?」「どんな発音なの?」から始まり、「中国のどこ出身?」「なんでタクシードライバーになったの?」「日本語上手ですね!」「この前私も中国に行ったんだけど〜」などドンドン話が盛り上がっていくことも少なくありません。
実は「祁」という名前は中国でもちょっと珍しいんです。「祁」を苗字に持つ人の殆どが山西省の祁県にルーツがあります。祁県は2500年以上の歴史ある古都なので、話題が中国の歴史に発展することもあれば、私が「前職は中華料理屋です」と話すと「オススメの中華料理屋さんってどこかな?」という話になることもあります。
いずれにしても、中国人ということでお客さまとの話が弾むのはとても嬉しいですね。タクシードライバーに転職した2年半前は、中国人の自分がやっていけるのだろうか?と心配だったことが懐かしいです。
転職当時つまづいたのは日本語の壁
私は1993年の9月、25歳の時に来日しました。日本の大学で視野を広げ卒業後は中国で就職しようと考えていたのですが、色々なご縁があって日本で働くことになりました。最初に就職したのは親戚の会社です。
タクシードライバーに転職しようと思ったきっかけは、勤めていた中華料理屋が店を畳んだことです。飲食業は立ちっぱなしで休日もあまり無かったので、体力的にもう少し続けやすい仕事を探していました。そんな時、千葉でタクシードライバーをしていた知人から「タクシーが楽しいよ」と聞いて、タクシー大手4社と呼ばれる企業を受けてみたんです。
いくつか内定を頂きましたが、国際自動車(kmタクシー)に決めた理由はウェルカムな雰囲気でした。説明会や面接がとても親切丁寧で一番あたたかい感じがしたんです。
しかし、言葉には不安がありました。今までサービス業で働いていたと言っても中華料理屋ですから、私が日本語を間違えたり、うまく敬語を使えなかったとしてもお客さまが怒るということは滅多にありません。ですがタクシー車内は一対一で、経路確認やコミュニケーションが求められます。やはり敬語が心配でしたね。
実は、研修を受けると更に心配になりました(笑)なぜなら、「タクシー会社ってここまで丁寧なの?」とびっくりするくらい、国際自動車(kmタクシー)の研修の難易度や求める接客のレベルが高かったんです。自己紹介や経路確認の際の言葉遣いや挨拶、車内の温度の確認やタクシードライバーとしての心構え。様々なケースを教えていただき助かりました。特に役立ったのが謝罪の言葉でした(笑)「ありがとうございます」は言いますけど、「申し訳ございません」という言葉はあまり使っていなかったんですよね。国際自動車(kmタクシー)は歴史ある企業なので、どんな場合にクレームになりやすいのか、その時はどう対応したら良いのかという事例が豊富で助かりました。
初乗務の苦い想い出と新人時代のエピソード
研修でミッチリ教えていただいたのですが、それでも初乗務は緊張のあまり今では考えられないミスをしてしまったんです。目黒駅前から二子玉川駅までというお客さまでした。「二子玉川のどこだろう?」と焦るあまり、私はドアを閉め忘れていたんです。添乗していた先輩から「ドア閉めて!」と注意されてやっと気づいたものの、お客さまは「もう良いです」と違うタクシーにご乗車されました。
たくさん勉強したのに、悔しかったことを覚えていますね。
反対に、とても嬉しかったことがあります。仕事を終えてから営業所に戻ると先輩から「今日、祁さんに電話かかってきたよ」と言われました。(ああ、何か失敗してしまったのだろうか?)とドキドキしながら聞いてみると、その日赤坂からお送りしたご夫婦のお客さまからの感謝の電話だったんです。
どういうことかというと、旦那さまの車椅子の足の部分に汚れがあったので、タクシー洗車用の布で拭いてからトランクにしまったんです。それを奥さまが見てらしたようで「さすがkmさんだね!」と営業所にわざわざご報告してくださったとのことでした。
こんな小さなことでもお客さまに喜んでいただけるものかと驚きましたし、とても嬉しかったです。
困った人を助けるのがタクシードライバー
中国人のタクシードライバーはまだまだ少ないかもしれませんが、海外からのお客さまは増えているように思います。私は昼間の銀座を営業することが多いので、中国人のお客さまは1日3〜4組ほど、欧米のお客さまは1日1〜2組ほどお送りします。英語も少し話せますが、欧米のお客さまからも「チャイニーズなの!?」と驚かれますね(笑)
一方、中国人のお客さまは「日本で中国人のタクシー乗れると思わなかった!」とすごく喜んでくださいます。海外のお客さまからたまに聞くのは、「目的地を伝えられずタクシーから降りることになってしまった」というケースです。スマホの地図アプリで目的地を指すのですが、表記がローマ字なので「英語で分からない」「小さくて読みづらい」「暗くて文字が見えない」と理解してもらえないのだそうです。
私も前に停まったタクシーから困った顔で降車した中国人のお客さまをお見かけしたことがあります。「どこに行きたいんですか?」と中国語で聞くと「助かった!」と嬉しそうにされるので、何だか複雑な気持ちになってしまいますね。
確かにスマホの文字って小さくて読みにくいですけど、ちゃんと電気をつけて拡大して見れば読めるんですよ。私もローマ字だと画面を近づけたり遠ざけたりするので手間はかかりますけど、それを面倒だとは思わないです。海外からのお客さまにとって移動はとてもストレスになります。以前私がアメリカに行ったときに、バスや電車の乗り換えや定期の買い方が分からず、タクシーしか頼れないという状況を経験しました。タクシーはとても便利かつ安心の移動手段だと思うので、困っている客さまのお役に立ちたいと思っています。
タクシードライバーとしての覚悟とは
本音を言えば、中国人だからという理由であまり良くない思いをしたこともあります。
お酒を召されたお客さまをお送りした際に、道を間違えた訳でもないのに「外人だから道が分からないのは当然だよな」と言われてしまいました。道もたくさん勉強しているので悲しいですが、日本で自分がタクシードライバーになると決めた時からそういうことはあると覚悟しています。でも、お客さまの9割は優しく道を教えてくださるのであまり問題は無いかもしれません。
良い意味で意外だったのは、営業所の雰囲気です。タクシー会社というと「クレーム対応や事故の話題が暗かったり、上下関係が厳しいんじゃないか?」「普通の会社と全然違うのではないか?」というイメージがありました。しかし、実際はむしろ普通の会社よりあたたかいんじゃないかと思います。私が中国人だから疎外感を感じる、なんてことはもちろんありません。忘年会があったり、みんなと仕事終わりにご飯に行ったり、会社で炊き出しがあったりすごく良いムードですね。
困ったら先輩や同僚がすぐに助けてくれるので安心して仕事ができています。まだタクシードライバーをはじめて日が浅いですが、今後も事故無し・違反無し・苦情無しで仕事ができるよう頑張っていきたいと思います!
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