班長はなんと元探偵？！持ち前の洞察力を活かして働くドライバーに、タクシー業界への「中途入社」について聞いてみた！

元探偵。ドライバースキルとして

活きる「洞察力」。

まずは、入社のきっかけからお聞かせください！
元々は自営で会社をしておりまして。探偵をしていたんですよ。8割方、人探し。あとは浮気調査など。北海道から、沖縄まで走り回っていましたね。当時は張り込みをしていたんですが、明らかに怪しいから近所の人たちから110番通報されてしまいまして。警察の方にちゃんと説明したら理解していただけましたけどね。そんなエピソードもありますよ。

なんと、元探偵でいらっしゃいましたか…！初めて出会いました（笑）。なぜタクシー業界へ？
テレビ番組に関連した調査を請け負っていたんですが、番組終了と同時に仕事が激減しまして。すぐに転職するなら、土木作業・長距離トラック運転手・タクシードライバー。その中で、未経験でも採用してくれるのがタクシードライバーだったんですよね。

なるほど。探偵の力って、ドライバーとしてのスキルに活かせていますか？
活きているのは「洞察力」。道を走っている時に、荷物を持っている人をすぐに見つけます。大抵乗車されますね。降りられる際には、荷物を忘れていないかチェックします。服装や髪型、年齢層までチェックして、すべてを見逃さないのが探偵の仕事。お客さまのパーソナリティを分析し、集めた情報を活かして仕事をするのはタクシードライバーも一緒です。中途入社（キャリア入社）をされた方は、こうして前職でのスキルを活かしている人が多いと思いますよ。

キャリア入社組は”良い意味で”「異端児」。

彼らの活躍なくして、kmタクシーはない。

キャリア入社組は、前職のスキルを活かして働いている方が多いんですね。
「キャリア入社組」…この人たちは、言い方を選ばずに表現すれば「異端児」なんですよ。中には、自営をしていた方が事業を畳んでタクシー業界に飛び込んで来る人もいます。元々が自営業だから、自分の力でなんとか稼ぎを作る、とマイルールを設けているストイックな人が多い。自分がどうすれば仕事を上手く回せるかを常に考える、「“良い意味で”自己中心的」なんですよね。この精神はタクシードライバーに、すこぶる向いているんです。

確かに、自分の力でなんとかしよう、という気概が感じられます。
中には人間関係に悩んで転職をされた方も活躍している印象です。タクシードライバーは「“良い意味で”自分勝手」に仕事ができますからね。乗務中は一人での仕事ですから、どのエリアで仕事をするか、いつ休憩時間を取るかなど、自分で決められるという魅力があります。各業界の「異端児」たちが自分の力を発揮しやすい環境があるんですよ。

なるほど。それにしても、キャリア入社組の気持ちを非常によく理解されていますね…！やっぱり、こうした話は盛んなんでしょうか。
実は私、これまであんまり他のドライバーたちと話をしていなかったんですよ。でも、班長になってから視点が変わりました。ドライバーたちのシフトの管理をする時に、「この車が明日空いているから、これに乗ってね」など、コミュニケーションを取らなければなりません。その時に、普段話をしていない人から言われると単なる指示になっちゃう。指示されるより、普段の会話と同じテンションで相談できる方が仕事が円滑に進みますよね。こうして、私も他のドライバーたちとコミュニケーションを取るようになったんです。

「こだわりグッズ」は敢えてなし。

大切にすべきは他にある。

プライベートのお時間はどのようにお過ごしですか？
先程申し上げたように、プライベートの時間を使いながら、当直明けや休みの日に仲間たちをご飯に誘って積極的に話を聞いています。プライベートの時間も仕事が充実するような振る舞いを。自然とワークライフバランスに繋がっている気がします。

このご飯会は、キャリア組だけでなく新卒組とも繋がる機会になりますね！若い人たちのイメージはいかがですか？
最近の若手ドライバーについて、丸ごと「最近の若者はこういう人」と決め付けるようなイメージは持っていません。一人ひとりに特性がありますからね。メッセージを送るとすれば、「分からないことは聞こう！」ということ。誰でも未経験からのスタートは不安ですよね。ですから、フランクに先輩たちに聞いて自分のスキルを高めていって欲しいと思います。

最後にドライバーズ恒例の質問…いつも持ち歩いている「こだわりのグッズ」ってありますか？
いえ、全く。持ち込まない主義ですね（笑）。というのも、見なきゃいけないもの、大切なものはすべて車内ではなく外側にあるんですよ。お客さまはもちろん、信号や道路標識。大切にしなきゃ眺める必要があるのは外の景色です。敢えて言えば「外の景色」がこだわりグッズですかね？ちょっと不思議な回答になってしまいましたが（笑）！

今日は貴重なお話をありがとうございました！