久保田(くぼた)さん。kmタクシー配車センターのコールセンタースタッフ。2015年4月新卒入社。趣味は旅行。(取材日:2015年10月27日)
旅行業界を軸にした就活時代。「好きなことを仕事にする」をやめた理由とは?
私は2015年の4月に新卒で国際自動車(kmタクシー)に入社し、kmタクシー配車センターという部署に配属され、コールセンタースタッフとして働いています。タクシーを利用したいお客さまの電話を受け、車の手配や調整をするのが私の仕事です。
就活を始めた頃は、タクシー業界、ましてやコールセンター業務は視野に入っていませんでした。旅行が大好きで観光学科に所属していたので、旅行会社などを中心に探していたんです。
でも、面接を重ねていく中で、好きなことを仕事にすることに疑問を持つようになりました。プライベートで旅行に行ったとしても、この場所をパッケージで組んだらどのくらい利益が出るかな?どの層を対象にすれば効果的だろう?という考えが浮かび、大好きな旅行を純粋に楽しめなくなるような気がしてしまったんです。旅行は趣味にとっておくことにしました。
就活の軸を変更。一番力が発揮できるのは「誰かのために」だった
旅行業界を受けることをやめた私は、「好きなことを仕事にする」という就活の軸を変えざるをえなくなりました。自分のことをもう一度じっくり考えて浮かんだのは「誰かを支える裏方業務をやりたい」という願望でした。
私は以前、学園祭で副リーダーをつとめていたのですが、リーダーをうまく支えることができず、クラスのまとまりがなくなってしまったことがありました。学園祭への参加を見直そうかという話まで出た時に「支える」ということに対してもっと真剣に考えるようになったんです。
手伝う範囲はどこまでか?クラスとリーダーの橋渡しはどうすれば効率的にできるか?やる気を出してもらえる声のかけ方は?
誰かを支えるということは簡単ではなく、相手が出来ないことを全てやってあげればいいわけではありません。それだけに奥深くて、裏方の人ってかっこいいなと思うようになりました。同時に、「自分のために頑張るより、人のために頑張る方がはるかに力を出せる」ということに気づいたんです。
では企業での裏方は?と考えると「事務」という仕事が思い浮かびました。事務の募集はたくさんあるのでどの会社が良いか悩み、なんとなく不動産や建設業界の事務を見ていました。そんな時に出会ったのが国際自動車(kmタクシー)です。
知らない会社でしたが、就活サイトで「あなたの大学の先輩がチェックしています」という欄にたまたま表示されたんです。タクシー会社の事務って珍しいな、どんな仕事なんだろう?と気になり気軽な気持ちで12月の説明会に参加しました。
支えたい相手が見つかった!
説明会の印象は、「この会社、面白い!」でした。タクシードライバーというと、自分の父親くらいの歳の人が仕方なく働いているイメージ。でも私がお話を伺ったタクシードライバーは「自分の提供したサービスで『ありがとう』という言葉を直接かけてもらえることがやりがいです」と楽しそうにおっしゃっていました。
自分の想像と全く異なる価値観で働いている国際自動車(kmタクシー)のタクシードライバーたちの存在を知って「私が支えたいのはこういう人たちだ!」と思ったんです。いやいや働いているのではなく、やる気にあふれて楽しく働いている人たちがもっと働きやすいようにサポートする。そんな仕事をしたいと思うようになりました。
2015年4月入社。配属されたのは、まさかのkmタクシー配車センター
面接を受けるたびに国際自動車(kmタクシー)が好きになっていった私は、こんな面白い会社の事務ってどんなことをするんだろう?とワクワクしていました。任せていただいのはkmタクシー配車センターというコールセンター業務を行う部署。
コールセンターなんて未経験だし、そもそもどんな仕事!?最初は不安ばかりでした。私は千葉出身なので東京の地理には詳しくありません。地図をじっくり見たのは、研修でタクシードライバーになる同期と一緒に地理試験の勉強をした時が初めてでした。
同期の皆さんと
km配車センターに配属されて最初に受けた電話では、「立花にタクシーをお願いします」と言われ、タチバナってどこ?と焦ったのを覚えています。地図を確認していて「馬喰町」はなんとか読めたのですが、「砧」が読めなかった思い出もあります(笑)
うわ、やっちゃった!と思ったのは、伝票の書き漏れでした。タクシードライバーがお客さまのご自宅までお迎えにあがる手配をするとき、インターホンを押してよいのかダメなのかきちんと確認をとらないといけないんです。「インターホンを鳴らすのは1回だけ」や「インターホンは絶対鳴らしてはいけない」などお客さまによって指定が変わります。きちんとメモをとっておかないとお客さまはもちろん、現場のタクシードライバーにも迷惑をかけてしまうことになります。支えたいと思って入社したのに迷惑をかけていたら元も子もありません。
配属された当初は業務を覚えることに精一杯で、なかなか「支える」という意識を持てなかったのですが、3ヶ月目くらいに印象的な出来事が起こりました。
「すみません、警察ですが・・・」電話越しに聞こえた声が忘れられない
いつも通り配車予約の電話を受け付けていると、「すみません。警察の者ですが」と交番から電話がかかってきたんです。「え。何が起こったんだろう?」と思って詳しく話を聞くと、どうやら老夫婦の方が「どうしてもタクシーが見つからない!」と交番に駆け込んだらしいということが分かりました。ひとまずホッとして配車の手配を完了させると、電話越しに「あぁ、良かった!」とご夫婦の嬉しそうな声が聞こえてきたんです。
その言葉を聞いた時、「私、役にたてた!」と思ってすごく嬉しかったです。説明会でタクシードライバーの「お客さまからのありがとうが仕事のやりがい」という言葉がスッと理解できました。入社前はタクシードライバーをサポートしたいと思っていましたが、kmタクシー配車センターで働くうちに、困っている方を支えるのがコールセンター業務だと気づいたんです。
裏方にとっては、困っている人がいつでも主役。配車業務であればお客さま、マタニティ・マイタクシーであれば妊産婦の方、緊急な業務連絡であればタクシードライバー。コールセンターにいれば自分がサポートしている相手の声を直に聞くことができます。これはこの部署の醍醐味だと思います。やっぱり誰かを支える仕事っていいな、と実感しました。
まだまだミスをして落ち込む時もありますが、困っている人の役に立つという想いのため日々頑張っていこうと思います。「久保田さんがいて助かった」と思っていただけるよう働いていきたいです。